美歯楽(ビバラック)とは?


ご自分で歯をみがけない方のための、注水・吸引機能付き介護用歯ブラシです。高齢や障害のために介護を必要とされる方や、ご自分でうがいができない方にとって、口腔内を清潔に保つのは、とても難しいことです。しかしそのために虫歯や飲み込む機能の低下による肺炎をはじめ、さまざまな病気にかかりやすくなるという問題がありました。健康な生活を送るための基本ともいうべき毎日の食事のためにも、口の中は常に清潔にしておきたいものです。「ビバラック」は、ご自分で歯みがきのできない方や介護に携わる方々にぜひお使いいただきたい口腔内清掃用機具です。


介護支援としての口腔ケアの位置付け


4月からの介護保険導入に伴い、社会が大きく変化しようとしている中、我々歯科医師・歯科衛生士はなにをしなくてはいけないのでしょうか。日々の臨床に十分な努力と研鑚が必要であることは勿論ですが、高齢化社会となる医療現場で現実にどのような口腔ケアを行なわなくてはいけないか、今で言う介護保険施設で10年あまり歯科治療を行ない、口腔ケアの難しさに直面しました。施設での歯科治療とは義歯作製・修理・充填・抜歯治療が主要でした。しかし治療後もその状態を維持し健全な口腔環境であるかという疑問点が常にありました。担当の歯科衛生士との話し合いで、施設のケアワーカーさん・看護婦さんたちとのチームアプローチが必要なことに気がつき、介護教室を開催して介護支援としての口腔ケアの重要性について話す機会を設けました。その際に、介護者がより簡便にそして高齢者にとって無理のない状態でブラッシングできるビバラックを使っての口腔ケアの実践を交えてプレゼンテーションを行ない、口腔内の管理が非常に大切であることを実感していただいたように感じました。

現在歯科の分野で「審美」という言葉が注目されております。この言葉の中に私は高齢者の「口腔ケア」についても含まれると考えております。また介護保険でのアセスメント・カンファレンス・ケアプランといった流れを重要視し、治療だけでなくその後のADL(日常生活動作)向上のためにメンテナンスを含む考えが歯科の分野でも必要不可欠になると思います。そういった中、介護支援としての口腔ケアの位置付けはやはり歯科医師・歯科衛生士が鍵を握っており、そのためには十分な知識と経験を積み、できるだけ高齢者の自立支援としてプランを立て、ビバラックなどの実践教育をふまえた普及活動を行なわなくてはならないと考えております。


施設での口腔ケアの実践に携わって 〜歯科衛生士 北島都美恵〜


口腔ケアの実践として熱心に説明される歯科衛生士の北島さん

老人施設に入居されている方の中には、"歯ブラシでプラーク(歯垢)を取る" という以前に "口の中に残った食べかすの塊を取らなければ…。" というような方もいらっしゃいます。そのような時、「ビバラック」はおおいに役立ちます。まず、「ビバラック」の吸引チップで食物残渣の大きなものを吸引し、洗い流して、次に歯ブラシで注水・吸引しながら歯を磨く、というように行なっています。「ビバラック」は注水も術者(介護者)がコントロールできて安心です。持ち運びも楽で、電気の通った所ならどこでも使えて便利ですし、なによりも後片付けが簡単なのが嬉しいです


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